キラマガツーのこと(1)
週末に日帰りで慶良間諸島の渡嘉敷島にいってきた。新型コロナウィルスの感染拡大がつづいているおりだが、ちゃんとマスクをして社会的距離をとって行動をしていたので容赦してもらいたい。
まだ泳ぐには早い3月末になにをしにわざわざ、という感想をもたれると思うが今回の小旅行の理由は「キラマガツー 慶良間の鰹一本釣り」という本をよんだことである。著者の兼島秀光氏は戦後の渡嘉敷島でカツオ漁に従事していたということで、経験者にしかわからないことが、平明達意な文章で描かれており面白い。とくにカツオ好きの人でなくても一読をお勧めする。カツオ大好きな私としては大ヒットだった。
私は沖縄県立図書館で借りて読んだ。
沖縄は鰹節の消費量が日本一、つまりは世界で一番消費しているということだが現在は県内で鰹節製造は行われていない。戦前戦後には渡嘉敷島や座間味島、本部などで鰹節をつくっていたとのことだが、本島南部では「キラマガツー」つまり慶良間の鰹節が好評をえていたとのこと。鰹節をつくるため、慶良間諸島ではカツオ漁がさかんだったということだ。
いろいろな理由がかさなって渡嘉敷島のカツオ漁と鰹節製造は1964年ごろに廃業となったとのことだが、カツオ好きの私としては何かしら面影が残っていないか見に行ってみようと思いたったのだった。それに新型コロナウィルスのせいでぜんぜん旅行ができないから気晴らしのためという理由もある。
渡嘉敷島にはとまりんから船がでている。気温は暑くも寒くもない22℃の朝。降水確率10%以下という絶好のコンディションだ。
とまりんまで徒歩で15分。AM9:00発の高速船で40分たらずで渡嘉敷島へ。やっぱり那覇は便利だ。